タウンニュースに連載中です

20158月 19日  No24

― ハピネスシエアinよこはま 2015

8月1日から8月7日は、ユニセフとWHO(世界保健機構)が定める世界母乳育児週間です。

~子育て支援イベント~

 すべての子どもが母乳で育てられることを願って、有志のお母さんと一緒に「いつまでもパイパイ大丈夫プロジェクト」を立ち上げ、子育て支援イベント「ハピネスシエアーinよこはま」を実施しています。今年は8月6日、金沢区洲崎町にある青少年の地域活動拠点「カナカツ」で行いました。「子育てが『孤育て』にならないように」が合言葉です。

 赤ちゃんがお腹に宿ったと分かった時、お母さんとお父さんは嬉しさに満ちあふれていたことでしょう。そして、生きる力が湧いてくることを実感じます。子どもの命はすごい力を持っています。〝とつきとうか〟お母さんはお腹の中で小さな命を育み、その時が来ると大きな力に後押しされて生まれてきます。

 宿った時からお母さんはお腹の中で赤ちゃんを育て続け、生まれてからも赤ちゃんとひとときも離れることなく、昼も夜も一日中子どものことを気にかけ、守って育てます。自分のことは後回しにし、毎日毎日一生懸命子育てをします。

~命の尊さ実感~

 忙しいとつい怒りがちなお母さんですが、ハピネスシェアタイムの1分間はフルート演奏の音色に身を任せ、子どもを抱きしめました。命の尊さを感じ合えた1分間でした。

 

 忙しい子育て中にぎゅっっと抱っこする――こんな心のオアシスが沢山あるといいですね。

2015年7月11日  No23

― 産後うつと母乳育児ー

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 先日、A新聞に母乳育児のことが掲載されていました。母乳で育てられなかった人や母乳で育てたかったが、出なかった人が周りの些細な言葉で傷つき、悩んだという事例です。

 「魔の3カ月」と言いますが、母子のリズムが合わないとなぜ泣いているのか分からなくて困ることが多いです。この期間、お母さんは必死で育児をします。

 マタニティブルーによくある自覚症状は「涙」「頭痛」「不眠」そして…。普段(妊娠、出産前)なら気にならない程度のことでも、産後はイライラしたり悲しくなったり、憂鬱になります。また、疲労感、不安感、頭痛、食欲不振などもあります。そして、母乳育児に関して心配しすぎる(おっぱいが出ない、出ていない気がする)、子どもがかわいく思えなくなる――などがよくある悩みです。

 産後には前記のうつ状態がほとんどの人に多かれ少なかれ見られます。

周りの気遣いも大切ですが、妊娠・出産をする人はこのことをしっかりと肝に銘じることが大切かと思います。

~感じたら外出を~

 「産後うつ」はあくまでも一過性のものです。産後数カ月もすれば自然になくなってしまいます。「あっ、これはもしかしたら産後うつかしら」と思って、自覚を持ってください。「うつかしら(心が風邪をひきそう、風邪気味―と同じ状態)」と感じたら赤ちゃんと一緒に外へ出ましょう。気持ちも晴れて育児が楽しくなります。そうして心が軽くなるとおっぱいも少しずつ出始めるでしょう。

 毎年8月1日から8月7日は世界母乳育児週間です。有志のお母さんたちと一緒に行う母乳育児支援イベント「ハピネスシエアinよこはま」を今年は金沢区で開きます。子育てが「孤育て」にならないよう、みんなでつながりませんか。

■8月6日 午後1時~3時 金沢区洲崎町2の6アイワパークサイドビル3階

先着30組、参加費無料

〈申込先〉メール happiness.share.yokohama.@gmail.com 

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2015523日  No22

― 1歳過ぎる頃、おっぱいは薄くなるの?ー

4年間のブランクの後、子育て支援センターで育児相談を受け始めたという看護職の方よりお問い合わせがありました。

1歳近くで母乳は薄くなり栄養がないと書かれている育児書がある

・フォローアップミルクに変えたほうが栄養的によいのではないかと思っている母親がいる。

・「母乳には鉄分が足りない」のではないかと母親に聞かれると答えに窮してしまいますというものです。

  母乳の栄養成分については,山内逸郎先生の調査研究がありますのでご紹介いたしましよう。この調査は、母乳の飲ませ始めと、中ほどと、のみ終わりでは組成が違いますのでそれぞれの試料(前乳、中乳、後乳と言います)とまた朝の母乳と夜の母乳では組成が違う可能性がありますので朝晩の試料の両方の分析が実施され、2ヶ月児から1歳半の母親の母乳を対象に分析されました(山内逸郎書「母乳についての22の手紙」より)この結果は母乳育児の成分は変わらないというものでした。

  おっぱいが薄くなるという考えが母乳育児を長く続けるための大きな弊害になっているようです。母乳は薄くならないのです。お母さんは自信を持っておっぱいをあげ続けて下さい。

  おっぱいは「白い血液」と言われています。お母さんの食べたもので作られて乳房を通しておっぱいとして赤ちゃんの口に入っていきます。10に人に6人が人工乳で育てられた時代に育った子どもたちが親となっている時代です。言い換えればその時代に子育てした方がおばあちゃんになっている時代です。その時代の育児の常識が今の時代に合わなくなっているともいえます。

森を見て木を見ず、木を見て森を見ずという言葉がありますが、物事の本

質が見えなくならないようにしたいものです。人の子は人のお乳で!

2015319日  No21

― みんなで話そう~! おっぱい育児のはなし ー

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 今から3040年前は、母親の休養という意味合いから、産後は母子が別室で過ごす医療機関が多かったのです。3時間ごとの授乳に赤ちゃんの睡眠リズムが合わないため、全く飲んでくれず、おっぱいが張り過ぎて困るという悩みも多くありました。

 最近は「母子同室制」が多くの施設で行われ、入院中は母子が一緒に過ごすことが普通になってきました。この結果、赤ちゃんのリズムで授乳ができるようになり、スムーズに母乳で育てられている割合が増えたように思います。

 このころ、お母さんたちと「よこはま自然育児の会」を母体にした「母乳110番」を立ち上げました。当時、おっぱいの悩みを持つお母さんが多くいました。現在では110番への相談も減ってきています。インターネットが普及したことも要因と思われます。

~話して気持ち整理~

 私は港北区内で定期的に実施している「おしゃべりサロン」に出かけています。先日は「現在、娘は5歳2カ月。無事に卒乳できました」と晴れ晴れとした顔で報告してくださったお母さんがいました。ほかのお母さんからも拍手喝采。5年近く参加している方です。

お母さんたちは一生懸命、子育てを頑張っています。些細なことでも「何で?どうして?」と悩むことが多いです。このサロンでは「聞き役、話し役」が自然に成り立っています。話すことにより、自分の気持ちの整理ができます。聞くことにより、ほかの人の経験を学べます。とても貴重な時間です。情報過多の現代に必要なのは、顔の見える距離でコミュニケーションが図れ、温もりを伝え合える場と関係性ではないかと思っています。

2015216日  No20

―おっぱいの量が少なくても、赤ちゃんは満足しているー

ある双子は小さめで生まれたので、生後3日間はミルクを与えられていました。お母さんが動けるようになってからは混合になったのですが、乳首が小さく、2人がよく吸えなかったこともあり、母乳とミルクの比率が2対8程度になっていました。できるなら母乳の比率を上げたいと考え、授乳方法を変えて観察してみました。

 ▽ミルク100%の日と母乳100%の日を交互にする▽母乳100%の日に授乳後、泣く場合のみミルクを足す▽夜中の授乳は母乳のみ――として、体重測定も始めました。搾乳をすると、朝100㎎程度、昼70㎎程度、午後2030㎎、ミルクは100~120㎎を7回授乳しました。その結果分かったことは、母乳の出る量はミルクに比べて著しく少ないにもかかわらず、赤ちゃんが授乳後に泣かずにそのまま寝るということ。そして機嫌も良く、よく動きます。母乳の日は授乳後に2時間ほど寝ました(ミルクの日は約3時間寝ます)。これは、あるお母さんの体験です。

~ 体重は気にせず ~

 このお母さんの例のように、分泌量は午後に落ちることが多いようです。母乳の量を増やすためには、母乳の回数を多くします。時間に関係なく、赤ちゃんが母乳を欲しがるだけ与えます。ミルクを足すなら、母乳の後に昼間だけ1回60㎎を上限にあげてみてください。夜は今までと同様に母乳だけでやってみてください。赤ちゃんの体重や飲んだ量をあまり気にせず、赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。元気と機嫌は健康のバロメーターと言います。

2015117日  No19

―数え年―

 年が明けて一つ年を取りました。

小さいころ「おめでとう!」と言われたことを覚えています。まだ誕生日は来ていないのに一つ年を取るのです。

 満年齢とは、生まれた年を0歳として数え、以降、誕生日を迎えた時に1歳を加えます。一方、数え年は、生まれた時を1歳とし、1月1日を迎えるごとに加齢していきます。「0歳」という考え方がありません。

 これは仏教圏特有の考え方です。元日に年神様をお迎えし、皆がありがたく一つずつ年をいただきます。元日にいただく「お年玉」は、実は「年の魂」のことなのです。すなわち「数え年」=「年の魂」の数え方なのです。数え年が生まれた時点で「1歳」とする理由は「胎内にいる時間」を「0歳」とするからです。

 お母さんのお腹に宿った時は「針の穴」くらいの大きさでした。お腹の中で活発な細胞分裂を繰り返し、人としての生命を育んでいきます。お母さんとともに日々生きています。そして、10カ月が過ぎたころ、産道を通って頑張って胎外に姿を現します。お産はお母さんが頑張るのはもちろんですが、赤ちゃんも狭い産道を通過する時に苦しい思いをします。出産は母子で行う初めての共同作業です。

 お母さんとお腹の中の赤ちゃんは話ができます。話しかけるとぐるっと動いたり、ポコポコと蹴り返したりして返事をしてくれます。いのちが芽生えた時が「0カ月」、お腹の中で10か月過ごし、生まれた時が1歳。「やっと会えたね、生まれてきてくれてありがとう!」と声をかけてあげましょう。

 全ての子どもたちが愛されて育てられ、幸せな一生を送っていけますように、今年もお祈りいたします。

20141215日  No18

―乳腺炎、食べ過ぎに要注意!―

 暮れからお正月にかけてつい食べ過ぎになり、乳腺炎になることがあります。

 

≪3種類の症状≫

 乳腺炎には▽急性乳腺炎…しこりができて張れ、赤くなって痛む▽うつ滞性乳腺炎…しこりがあり、乳頭上に白い斑点(潰瘍)ができ、栓をして乳汁が抜けずに痛む▽慢性乳腺炎…乳頭全体が貧血して白くなり、授乳直後にじんじんと痛む――の3種類があります。

 

≪子どもが「予告」≫

 子どもがニヤニヤしておっぱいを飲み、乳頭を軽く噛みつき、乳腺炎を予告することがあります。予告のあった日は夕食をお粥にして、油、砂糖、果物、牛乳など、おっばいがよく出るようになる食べ物を食べないようにしてみてください。夜寝る時は芋パスタ(芋で作る湿布)を貼ります。夜間、2回授乳して翌朝の食事もパン、牛乳ではなく、ご飯を中心に食べます。昼間は頻繁に授乳します。これで大方は良くなります。お母さんは良く噛んで食べましょう。

 サインを見逃したまま、カレー、ケーキ、お餅などを食べていると、急に40度くらいの熱が出ることがあります。おろし大根は消化を助けてくれますので、食べ過ぎたと思った時はたっぷり食べてみてください。

 病院に行くと抗生物質を処方されて授乳禁止になることが多いです。病院に行く前に母乳専門の助産師に手当てを受け、授乳しやすくし、激しい症状を少し落ち着かせて受診します。すると、抗生物質を飲んでもごく少量で早期に軽快するので、授乳を中断せずに済みます。

2014年11月 日  No17

原始反射は赤ちゃんが生きるためのもの

生後23か月までにみられる反射のことを原始反射といいます。

これは赤ちゃんが生きるために自然に備わっている能力です。

主な原始反射には赤ちゃんの手のひらに大人の指などを入れると「ギュッ」と握る把握反射、赤ちゃんの口元に小指や乳首などを持っていくと「ちゅぱちゅぱ」吸いつく吸綴反射(きゅうてつはんしゃ)、音の刺激などで上肢を大きく開き抱きつこうとするモロー反射(=びくつき)などがあります。

把握反射;生まれたばかりの赤ちゃんでも驚くほど力強く握ります。

吸綴反射:眠りながらでも自分の唇をチュチュと吸っていることがあります。吸綴反射に似ている反射で追吸反射といい、口角や頬に指や乳首が触れるとそれを追いかけて探すように口に含もうとする反射があります。知らず知らずのうちに赤ちゃんは物を飲むという動物的に必要な行動をとっているのです。おなかがすいているのかな?と思いミルクなど飲ませすぎることがあります。

モロー反射;自分の「びくつき」で起きてしまうこともあります。日頃の音の刺激でみられるものですが、掃除機やテレビの音などの大きな音よりもチャイムの音や新聞紙をめくる音など割とかすかな音でも見られる場合が多いようです。赤ちゃんがお母さんの腕の中で寝て、ベットにおろすときもモロー反射で起きてしまうことがあり、寝かしつけが大変な時もあります。そういう時はおくるみなどで身体を包み、足を高くするか横向きに寝かせるなどモロー反射が出にくいので安心して寝てくれます。泣くことが多くて困る時もこの方法は有効です。

2014年10月6日  No16

よくおっぱいを出すための基本的な3つの条件・・・ー

 国立岡山病院の院長などを務め、新生児医療に取り組まれた故山内逸郎先生は、おっぱいをよく出すためには3つの基本的な条件を守ることが必要だと仰っていました。

 30分以内に乳頭(乳首、乳豆)をしゃぶらせる

  生後24時間以内に7回以上飲ませる

  赤ん坊は常に母親のそばに寝させておく――。

最初の親子関係

 ①は赤ちゃんの意識の問題です。生まれた直後は意識がはっきりしています。しっかりと目が覚めた精神状態で、目を開いて外を見回すほどです。1時間を過ぎると意識が薄れ、眠くなります。新生児の意識がはっきりしている時間帯(新生児覚醒期)やよく目覚めている時に授乳という最初の親子関係を持つことに大きな意味があります。

1日7回以上授乳

 ②は山内先生の病院の調査によると、1日7回以上飲ませた赤ちゃんは以下のような統計的な有意差が出ています。▽母乳摂取量が多いため、生理的体重減少の経過に差が出ている▽胎便もよく出るようになる▽黄疸が軽い――など。

母親のそばに

 ③はお母さんが赤ちゃんのそばにいると、いつも観察できます。泣けばいつでも抱っこしてお乳を含ませてあげることができ、夜昼関係なく授乳ができます。1日何回あげてもいいですよ。あまり泣かない赤ちゃんもいます。お母さんは赤ちゃんが泣く前におっぱい飲みたいというサインに気が付くことができるようになると、育児が楽になると思います。








産まれて10分後

2014年9月8日  No15

 

―長期母乳は母と子にたくさんの利点があります 

 

病気から守る

 生まれてからしばらくの間、赤ちゃんは母乳の力で多くの病気から守られます。その後も母乳が多くの病気から守ってくれることが最近の研究から分かってきています。例えば、糖尿病や潰瘍性大腸炎、肥満、生活習慣病(心筋梗塞、高脂血症など)などです。その効果は母乳育児を1歳、2歳までと続けるほど強くなります。母乳を早くやめてしまうことは、赤ちゃんのためにならないのです。また、母と子の絆づくりにも大きな効果があります。

お母さんにも

 母親にとっても、閉経前の乳がん、卵巣がんを少なくする効果があると言われています。高齢者になってからの大腿骨の骨折も少なくなります。これらの効果は授乳を長く続けるほど、強くなると言われています。

授乳はいつまで?

 人類が母乳育児を続けてきたのは、医療もない時代からです。そのころは誰も母乳をやめなさいとは言ってこなかったのです。おっぱいをいつまで与えるかについて、医学的な根拠は存在しないのです。その時期はお母さんと赤ちゃんで決めて良いのです。「2歳になるのにまだ飲んでいるの」など、批判的な声かけをしないで、どうぞ周りの方々は見守ってあげてください。

 言葉が話せるようになったら、子どもとおっぱいを通じてお話ししてみてください。例えば「きょうはイチゴの味がするよ」とかいろいろ教えてくれます。

 

(参考文献『安心の母乳育児―長く続けるために―』母乳育児シリーズ4、日本母乳の会)

2014年8月3日  No14

 

―赤ちゃんにやさしい病院(Baby riendly ospital 

 

WHOやユニセフが熱心に母乳推進を始めたのは1970年代の終わりでもう長い年月がたっています。理由は開発途上国での深刻な事態でした。衛生的なミルクを作るための清潔な水の入手が難しい国々では人工栄養で育てることは危険なことでした。当時のアフリカでは粉ミルクが普及し、たくさんの赤ちゃんが下痢などで命を落としていました。

 

「母乳が出るかでないかは体質による」と一般的には信じられていますが今日では出産直後の過ごし方によって分泌が大きく変わることが分かっています。WHOとユニセフは、条件をまとめ母乳育児を保護、促進、支援するために1989年(平成元年)に全世界の産科施設に対して「母乳育児を成功させるための10ヶ条」を守ることを医療者向けに呼びかけました。そして10ヶ条を満たしたと認める産院に「赤ちゃんにやさしい病院(Baby riendly ospital)」の称号を与えることにしました。この10ヶ条は先進国にも呼びかけられました。1991年から日本でも認定が始まり2013年現在、68施設あります。私が携わる「いつまでもパイパイだいじょうぶプロジェクト」は811日に母乳育児支援のイベントを実施します。ご参加お待ちしています。

2014年7月3日  No13

 

8月1日は「世界母乳の日」 

 

ユニセフとWHO(世界保健機構)は、毎年8月第一週を「世界母乳週間」に定め、母乳育児を実践しているお母さん方のための専門的サポートを含む、母乳育児支援の強化を呼びかけています。毎年81日~87日は世界母乳育児週間です。

日本では1970年代には病院お産が80%を超えました。この時期の生後3か月の母乳育児率は30.3%まで低下しました。

人間の子は人間のお乳で育てられるのが自然な営みです。本来ヒトの分娩間隔は4年。子どもが3歳になるまでおっぱいを飲ませて3歳になってから性行再開というのが原始人の夫婦生活だったようです。

人の心が豊かに育つために大切なのは、抱きしめられること、甘えられること、そしてお母さんが幸せそうに喜びに満ちあふれていることです。それらは自分が愛されているという安心感が赤ちゃんの心の中に芽生え、生きていく上での支え「自己肯定感」となるのです。

いつまでもパイパイだいじょうぶプロジェクトは母乳育児支援のイベントを実施します。ご参加お待ちしています。

日時 2014811日(月)

場所 ウイリング横浜11

   (ゆめおおおかオフィスタワー内)

京浜急行/横浜市営地下鉄「上大岡」駅下車徒歩3分                   

問い合わせ・お申し込み

happiness.share.yokohama@gmail.com

電話番号 090-4208-4805(朝倉)

申し込み〆切 84日(月)

 

 

No.12

いつの時代にも赤ちゃんにおっぱいをあげているお母さんの姿は平和の象徴です。お母さんと赤ちゃんが授乳の時に過ごす数分間は、日常の喧騒を忘れさせ、ほっとする憩いの時。おっぱいは赤ちゃんのおなかをいっぱいにするだけではなく、母と子が精神的、肉体的にもほっとして心の交流を図っている貴重なひと時でもあるのです。

 ところが、最近ではスマホなどを操作しながら授乳しているお母さんを見かけることがあります。こんな時、赤ちゃんは乳首を噛むことがあります。お母さんに集中してくれるように伝えているのだと思います。ゆったりとした気持ちで赤ちゃんの目を見て対話しながら授乳をし、この時間を楽しんでほしいと思います。

~授乳で苦労忘れる~

 赤ちゃんを抱きしめ、おっぱいを与える時間は日常の苦労を忘れられることでしょう。おっぱいが十分出ないお母さんでもミルクの力を借りながら、しっかり抱っこして授乳しましょう。

 赤ちゃんはその間、お母さんの胸に抱かれている原体験として一生忘れることのない愛情、安心感、庇護の実感を覚えます。これが人間の愛の根源となります。それが優しく人をいたわる心を芽生えさせ、さらに人類愛に育っていくものであることを再認識したいものです。

 水中出産を世界に紹介した先駆的なフランス人産婦人科医師のミシェル・オダン博士はこう語っています。

 「ひとりの人間が健康な一生を送るための基礎を胎児や赤ん坊の時に築きあげることは、人間のどの遺伝子がどの病気にかかりやすいかというような知識を得ることよりもはるかに大切なことだ」

 

 

 No11

1歳児の課題は「かむ力」をつけること  

 母乳やミルクの「飲み方」、離乳食の食べ方の良し悪しが口の発達と非常に深く関わっていることが解明されています。虫歯や歯槽膿漏などの不正咬合、顎関節症など、ほとんどの口の病気はその人の食習慣と密接に関係しています。

 赤ちゃんは思い切り乳首をほおばって、舌や口の周り、顎などをリズミカルに力強く動かし、一生懸命母乳を飲みます。汗びっしょりになって飲む姿に気が付いたことはありませんか。

~歯並びにも好影響~

 このように母乳を飲むことによって「かむ力」の基本を身に付け、歯並びにも好影響が与えられると考えられています。毎日、母乳を飲むことの積み重ねが子どもの口の基礎体力を付けます。生まれた時から母乳で育った子どもと人工栄養で育った子どもでは、不正咬合や歯並びにも差があるという研究結果もあります。

 様々な理由で人工栄養の場合があるでしょう。哺乳瓶での哺乳が絶対に良くないということはありません。

 幸い、口の発達を重視し、様々な工夫が施された乳首が出ていますので、そのようなものを選んで使いましょう。丸い穴が開いているものやクロスカット、Y字型にカットされた「吸飲型乳首」と呼ばれるものは、ストローで飲むような感覚です。これらは、簡単にミルクが出るため、舌や顎を動かす筋肉を鍛えるチャンスがなくなってしまいます。

 口の基礎体力を育てるには、母乳に近い口の動きをするように工夫された咬合型乳首(かまなければミルクが出ない乳首)を使いましょう。自然から与えられた能力を生かしてあげることが何より大切です。

2014年4月5日  NO10

―母乳と哺乳瓶の飲み方の違い ー

 お母さんのおっぱいと哺乳瓶では、飲み方が異なります。これはあまり知られていないように思えます。

 おっぱいの飲み方はお母さんの乳首をのどの奥まで引き込んで舌を乳首に巻き付け、しごくようにしておっぱいを飲みます(伸びが悪く、固い扁平乳頭や陥没乳頭などは吸いにくいと言われています)。哺乳瓶の飲み方はストローのように吸うだけでミルクが出てくる仕組みです。そのため、母乳ほどあごや舌を使わず、楽に飲むことができます。

 混合育児をしていて、問題になるのが「乳頭混乱」。これは文字通り、赤ちゃんがお母さんのおっぱいと哺乳瓶の違いに対して混乱を起こしている状態を言います。出産後、早い時期に病院側から哺乳瓶を与えられた場合に乳頭混乱になるのですが、一回でなる子と、何回哺乳瓶を与えられてもならない子との差が大きいようです。

~安易に「哺乳瓶」は問題~

 産まれた直後の赤ちゃんは、どんな乳首でも吸い付くことができると言われています。しかし、安易に哺乳瓶を与えると「哺乳瓶の方が楽に飲める」と学習します。しかも、産後間もないママの乳首は十分に伸びないことが多いため、飲むのが大変で余計に哺乳瓶が良く思えてしまうようです

 

 お母さんのおっぱいを吸う練習を始めたばかりの赤ちゃんに、安易に吸いやすい哺乳瓶を与えることは問題があります。赤ちゃんはお母さんのおっぱいが大好きです。お母さんのおっぱいが嫌いだからという理由ではなく、吸いたいのに吸えないと言って泣いています。気長に慌てず、おっぱいをあげ続けましょう。

201434

― 赤ちゃんは3日分の水と弁当をもって生まれてくる -

 

 助産院で出産した娘は3日目で退院。翌日、助産師の家庭訪問を受けました。早めの退院でしたが「家族の声が聞こえる中で休めるので安心」だと言っていました。泣くたびに母乳を含ませている娘は「愛おしそうに、大切な宝を抱っこしている」ようでした。すっかり母親の顔になっていたのが印象的です。

 「もう出ないよ。ぺちゃんこなのに…」と嘆いている娘に私は「赤ちゃんは、3日分の水と弁当を持って生まれてくるっていうからね」と伝えました。さらに「今は出ている量は少ないかも知れないけれど、『お母さんのおっぱいが飲みたいよ』って泣いているのだと思うよ。赤ちゃんがおっぱいを呼んでいるんだよ。おっぱいが出るようになるのは、お母さんと赤ちゃんの共同作業だね」と話しました。

 4日目、おっぱいが張ってきた娘が「ありがとう。おっぱいを呼んでくれたんだね」と赤子に声かけをしているのを見て、胸が熱くなってきました。

 何年後かに娘がおばあちゃんになった時、今度はあなたが自分の娘に同じような声かけをしてくださいね。

 生後3日目くらいの時期は、飲むお乳の量より尿や胎便、水分の蒸発など、体から出ていくものの方が多くなります。そのため、一時的に生まれた時から5~10%程度、体重が減少することがほとんどです。これを生理的体重減少といいます。生後1~2週間くらいで生まれた時の体重に戻ります。10%を超えそうな時は脱水や黄疸・低血糖の心配も出てきますので、ミルクなどの補足が必要と指導をされることがあります。

 

 

2014年2月8日

表は民間のボランティア団体「よこはま母乳110番」の相談件数順位です。私も昨年まで20年間、お母さんたちと電話相談活動に携わっていました。いろんな悩みを抱えている(いた)お母さんが、自分の経験談が少しでも後輩ママの助けになれば…という思いで相談に応じています。

 この20年で湿疹・アトピーの相談が激減しています。変わらずに上位なのは▽母乳の出不足感・不安感▽乳房トラブル▽授乳の仕方―の3つです。以前より上位になったのは▽卒乳・断乳▽離乳食▽泣く・夜泣き▽母親の身体の不安―。新しく出てきたのは入園の相談です。働くお母さんが増え、母乳のあげ方を悩んでいるようです。

 同様の悩みを持っていた人の話を聞いたり、自分の悩みを聞いてもらい「大丈夫よ!」と励ましの言葉で不安が解消され、育児が楽しくなることが多くあります。

先輩お母さんの経験は大変貴重なのです。

 

 一人で悩まないで相談してみましょう。電話相談は毎週金曜日(第5金曜日、祝日を除く)の午前10時~正午です。℡080・5413・8033。

2014年1月5日

   ― おっぱいは、はらもちがわるい?! ー

このグラフは動物の母乳中の脂肪分を比較したものです。アザラシの脂肪は人の10倍以上あります。霊長類(ヒト、チンパンジー、ゴリラ)の母乳は脂肪分がほぼ同じで少なめです。そのために腹持ちが悪く、子は母に密着して頻回に乳を飲む形態を余儀なくされており、それが強い母と子の絆を築き上げると言われています。

 

 ヒトの子は出生直後から母の傍らにいて欲しがればすぐに母乳を与えられます。この早期頻回授乳がお母さんのホルモン分泌を促し、体力の回復と母乳の分泌を促します。

 ヒトの子どもは、1年近くも歩くことができません。ヒトの母乳は、運動機能に必要な骨格や筋肉の発達よりも、生体機能(神経、呼吸、消化、循環、内分泌、運動などの機能を指す)に必要なエネルギーを特に活発に発達させ、活動している臓器に供給することを目的としている成分だと言えます。

 

         

 

  ― 母子不分離の原則 ー

 

ほとんどの哺乳動物は出生直後の新生仔を母親の手元から離すことはありません。自然界では子どもが親から離れてしまうことは死を意味します。子猿が母親の乳房にぶら下がっている姿を目にしたことがある方は多いでしょう。子猿は、ある時期になるまで母親と常に行動を共にし、サル社会を観察し、学習して育ちます。これを「母子不分離の原則」と言います。

「原則」から外れた人間

 私たち人間も哺乳動物です。しかし、人間はミルクという母乳代替用品と優れた哺乳瓶を開発することにより、母子不分離の原則から外れることになりました。

 太古の昔、人類が発生した時から母乳を与え続け、命をつないできました。母乳は空気や水と同じようになくてはならないもので、大切なもの。文明や科学が発達し、便利な時代ですが、今改めて母乳の大切さを実感したいものです。

哺乳動物として

 おっぱいを継続することで、子育てにおいて親は多くのことを学ばされ、親としての成長を促されます。これからの母乳育児支援は、哺乳動物として子を生み育てていくことの大切さを知り、周りの人は余分な介入をせず、見守ることが大切だと思います。

 

2013年11月4日   ― もっと自由におっぱい子育て  ―

 

他の動物に比べて人間の脳は大きく発達をとげました。人間の脳がお母さんの産道を通過するために赤ちゃんは約1年近くも早く生まれてきます。他の哺乳動物は生まれてから数時間もたつと自分の足で立ち上がりおっぱいを求めて移動できますが、人間の場合は未熟な状態で生まれてくるために誰かが世話をしてあげないとおっぱいを飲むことが出来ません。そうしたことから「生後1年間は体外胎児である」と言われています。  

赤ちゃんが泣くとおっぱいがツツッーと出てきたり、おっぱいが張ってきたら、赤ちゃんが泣き始めたなど赤ちゃんとの繋がりを体感します。赤ちゃんはお母さんと見えないへその緒で繋がっています。抱かれておっぱいを吸うということは赤ちゃんにとっては単に栄養を摂るだけでなく「唯一最大の喜び、安心の素」なのです。

「寝かせたらすぐ起きて泣いてしまう。」とか「抱っこばかりで家事ができない」。「バスや電車内で泣いたときおっぱいをあげられない」「おっぱいを飲んだのにまたすぐ欲しがる」などの心配事には、「抱っこ紐を使った授乳」や、家事仕事の時やお母さんがご飯を食べる時などには「スリングを使った授乳」でおっぱいをあげてみてください。いつでも欲しい時におっぱいを飲める工夫が大切ですね。

 

2013年10月4日

     ―元気と機嫌は健康のバロメーター

 

人間は人と人の触れ合いの中で生きています。人の心は、「ことばのふれあい」「まなざしのふれあい」「心のふれあい」「肌と肌のふれあい」などの中で育っていきます。人の心が豊かに育つために大切なことは抱きしめられること、甘えられること、そして安心感と愛されているということをいっぱい享受することです。おっぱい育児は何よりもそれを自然な形でつくりあげてくれます。

おっぱいの役割は大きく分けると①身体を作ること、病気から体を守ること ②水分の補給③心の栄養(心の成長を助ける)です。

とかく私たちは心の栄養になっていることを失念しがちです。おっぱいを1日1回でも2回でも含ませることで、こどもの心に安心感が得られます。やがて子どもの心に信頼感や思いやりが芽生えてきます。

添え乳をしている姿はお釈迦様の涅槃の姿に似ています。仏教のある先生は、「涅槃」を「完全燃焼」と意訳しました。お釈迦様は一生涯人々のために教えを説いて、旅の途中で亡くなられるまで、生涯現役、完全燃焼の生き方を実践されました。「添え乳」は身体から湧き出る白い血液(生命)が母から子へゆっくりと移行しているように見えます。「添え乳」は「慈愛」の形だと思います。おっぱいの出る量、飲む量にこだわらないで。おっぱいを直接あげる行為が大切なのです。赤ちゃんの健康は体重ではなく「元気と機嫌は健康のバロメーター」です。

 

 

 

2013年9月10日

―お母さんが楽に!まぁ~るく飲ませる工夫をしまょう。―

 

おっぱいの出る穴(はい乳口)は片方で13本~20本あるといわれています。飲ませ方が同じですと同じ乳腺の刺激が増え、刺激の少ない乳腺にはおっぱいが溜まりがちです。これが続くと乳腺炎の原因になっていきます。乳腺炎予防のためにもいろんな姿勢で頻回におっぱいを与えてみましょう。出にくいおっぱいの人は刺激が増えることにより分泌が増えてきます。一方出過ぎて困るお母さんには、溜まりにくいので張りすぎの予防になります。つまり需要と供給のバランスがとれてきます。

授乳クッションは便利です。

 

2013年8月3日

   ―母乳は出るものだと信じることが大切―

 

母乳が出ているかどうかわからなくて不安なために、ついミルクを足してしまうというお母さんも多くいます。体重の増えが悪い、母乳だけだと3時間空かない、搾ってみてもあまり出ていないようだ等がその主な理由のようです。

お乳の出る穴は片方で13~20本あるといわれています。ぶどうの房が13~20房あると想像してみてください。母乳の与え方が偏っていたらそのぶどうの房の中におっぱいが溜まってしまいます。なるべくおっぱいを溜めないようにあちこちから与えましょう。むしろおっぱいは3時間以上空けると溜まってしまい、慢性的に溜まったおっぱいはしこってしまい吸っても出にくくなります。この時おっぱいを触ると大小の塊が触れたり、強く押さえると痛みを感じることがあります。

おっぱいは1日に10回~20回方向を変えてあげてみてください。与え方の一つとして添い寝(赤ちゃんと一緒に寝ておっぱいを与える)をしてみましょう。小さいとやりにくさはありますが、赤ちゃんの背中に丸めたタオルなど当て、身体を横向きにし、お母さんの乳首に赤ちゃんの唇が届く位置に寝かせてみてください。授乳中のお母さんは疲れます。添い寝は横になって身体を休められますので一石二鳥ですね。

添い寝ばかりだと偏った姿勢の授乳になりますのでそれを防ぐためには横抱きや縦抱き、フットボール抱きなどの組み合わせで授乳してみましょう。生後2~3か月経って足すミルクの量が減ってきて母乳だけになることもよくあることです。赤ちゃんの飲み方には個性があります。焦らず気長に、あなたと赤ちゃんのおっぱいライフを楽しみながら授乳できるといいですね。

 

赤ちゃんの飲む量は少量なのに母乳を作りすぎると飲み残しの母乳がだんだん溜まっていきます。横抱きだけの一方方向では刺激してくれない穴が出てきます。そのために慢性的に「飲み残しのお乳がある」と乳腺炎の要因になります。だからといって搾乳するのは禁忌です。作りすぎないで赤ちゃんにはどんどん呑んでもらいます。毎回の授乳の時、左右のおっぱいを必ずあげましょう。

・ 片方の乳房を3時間以上空けないように授乳しましょう。

・ 1日に10回~20回位飲ませましょう。

・ 赤ちゃんが母乳を飲みながら目をつぶってしまったら、早めに反対のおっぱいに換えてあげましょう。(片方を1~2分あげたら反対のおっぱいをあげます。)

・ 飲ませ方は「横抱き」だけでなく「たて抱き」「フットボール抱き」などいろんな角度からおっぱいをあげましょう。

立て抱き・フットボール抱きをすると首が早く座るなどとてもよい効果があります。是非試してみてください。

 

 

 

2013年7月5日

   ―ふえてきた母乳栄養の赤ちゃんー

 

戦前までは自宅でのお産が殆どでしたが、戦後の約20年間で急激に病院でのお産が普及し1970年代には病院お産が80%を超えました。この時代は母乳栄養児が減った時期と一致します。生後3か月の母乳育児率は30.3%まで低下しました。

この時代は、産後のお母さんと赤ちゃんは母子別室生活。退院時は栄養士による調乳指導(ミルクの与え方の指導)が行われ、退院のお土産がミルクでした。母乳授乳の指導はあまりされなかったのです。3時間ごとの授乳と泣けば安易にミルクを足すという傾向がありました。人工乳を沢山飲んだ赤ちゃんはおっぱいをのむ回数が減ります。お母さんの乳房の刺激が少なくなり母乳の分泌が増えないという悪循環が起こるのです。

しかし、この10年間の病院、診療所での取り組みが変化してきました。

分娩を実施している施設の70~80%が、母子同室を実施している。出産後30分以内に母乳を飲ませている。欲しがるときはいつでも母乳を飲ませていると厚生労働省の調査に回答しています。産後すぐにお母さんと赤ちゃんが同室で過ごすことができるようになり、母乳栄養児の赤ちゃんは(平成22年度調査)約60%と多くなってきました。お母さんと赤ちゃんにとってよい環境が整ってきています。

母乳育児の基本的な考えは、6か月までは母乳だけで育て、その後は補完食(離乳食)を食べさせながら2歳あるいはそれ以上母乳育児を続けることです。これはWHO(世界保健機構)が推奨している考え方です。世界的には長期母乳継続の傾向が増加しているようです。一生に一度しかない赤ちゃん時代、お母さんは母乳育児を楽しんでほしい。

 

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